第12章 新たな季節。
夕子ちゃんの後輩とは昇降口で合流した。
佐々木「ともみちゃん、紹介するな?私と同じ男バスのマネやってる小松華ちゃん。」
小松「1年の小松華です。」
「夕子ちゃんと同じクラスの原ともみです。」
ペコッと軽く頭をさげた私に、華ちゃんは少し照れたような笑みを浮かべながらお辞儀をする。
か、可愛い…‼︎
何と言うか、"華ちゃん"という名前が正にぴったりな可憐な女の子。
癖っ毛風のふわふわとした長い髪は綺麗なミルクティー色をしていて、クリッとした大きな目に小さな口はまるでお人形さんのようだ。
佐々木「ともみちゃん、見過ぎ(笑)
華ちゃん照れとるやん。」
「・・えっ?ごめんなさい!お人形さんみたいでつい見惚れちゃった。」
華「い、いえっ!原先輩の噂は聞いてます。去年の文化祭のミスコンで1位になったとか…」
私と夕子ちゃんは苦笑いを浮かべる。
佐々木「・・体調不良で辞退したから"実質1位"やけどね。」
華「あ、、そうだったんですね。知らずにすいません…。」
申し訳なさそうな顔をする華ちゃんに気にしないで?と笑顔を向ける。
佐々木「じゃあ駅前のカフェで待ち合わせしてるから行こ!」
華「ハイ!」
素直で良い子そうな子だな、とニコニコしながら隣を歩く華ちゃんを見ながら思った。