第12章 新たな季節。
侑side
プリプリ怒りながら隣のクラスに戻っていくともみちゃんの背中を見ながら、
そろそろ弁当忘れんのも無理があるな、と思い席に戻る。
「侑は毎日原さんの手作り弁当食えてえーなぁ。わ、しかもめっちゃ美味そ!」
席に着くなり弁当を広げると、前の席の山田が覗いてきた。
俺はニヤける顔を必死で抑えて何て事ない素振りで箸をつける。
侑「まぁ、、料理は上手いな。言う事はオカンみたいやけど。」
「てかさ、あんな可愛い子と一緒に住んでて何もないん⁇
ムラっときたり手出しちゃったりとか。」
どうやら山田はともみちゃんに興味津々らしい。
アホか、ムラっとくる事なんて毎日あるっちゅーねん!
健全な16歳の男子校生なんやから当たり前や。
侑「手なんか出したら管理人さんに追い出されるわ。」
米を口いっぱいに頬張りながら答えた。
そうかぁ、と山田は残念そうな顔をしてる。
「せやけど治君とは結局付き合ってないんやろ?原さん今、フリーやんな?」