第10章 BIRTH DAY
文化祭から帰った日の夜から、私は本当に体調を崩し1週間寝込んだ。
食べものは喉を通らず、もともと痩せていた身体はさらに痩せ細り、元の生活に戻るには結局2週間以上かかってしまった。
その間はかよこさんが看病をしながら食事を作ってくれ、あやかさんや蓮さん、倫太郎君達は忙しい部活や勉強の合間を縫って差し入れを持って来てくれたり、勉強を教えてくれたりしてくれた。
夕子ちゃんと治君は毎日ラインをくれて、他愛のないやり取りをしたり…。
数年前の自分とは想像も出来ない位、いつの間にか沢山の人達に支えられて助けられているんだな、と実感した。
そして体調を崩して寝込んでいる間に、私は16歳の誕生日を迎えた。