第7章 夏の思い出
治「角名しかおらんやん。」
パラソルの下には倫太郎君が1人、昼寝をしていた。
私達の気配に気付き、倫太郎君が片目を開ける。
倫太郎「おっせーよ。」
むくっと起き上がった倫太郎君の視線が私に向けられた。
「あっ、倫太郎君すいません。Tシャツ貸りてます…。」
倫太郎「・・・あぁ、うん。」
治「何でお前が照れてんねん!狙って貸したんちゃうんか。」
倫太郎「・・いや、想像以上だったから。」
治「ブッ、想像って何を想像してんねん‼︎このムッツリが‼︎」
2人がそんなやり取りをしている中、私はあやかさんと侑君の姿を探す。
倫太郎「あの2人なら今、泳ぎに行ってるよ。
もう戻ってくるんじゃない?」
「あ、、そうなんですね…」
2人で…?
私の中でホッとした感情とモヤッとした感情が混ざる。
治「もう腹ペコや。先昼にしよ?」
倫太郎「だな。」