第7章 夏の思い出
しっと人差し指を口に当て3人の会話が聞こえるところまでそっと近づいて行くあやかさん。
私はあやかさんの背に隠れるようにして会話に聞き耳を立てた。
女1「えー⁇高校生なん?大学生かと思ったわ。自分ら大人っぽいなぁ。」
治「せやからお姉さん達、他当たってやー?」
女2「えぇ〜全然良えよ♡たまには年下イケメン君とも遊びたいわ。な?うちらと遊ぼ♡?」
倫太郎「・・・はぁ。」
何だか見てるこっちがヒヤヒヤしてきた。
ここのビーチにいる男の人達みんなが羨むような光景なのに、あの3人はむしろ迷惑そうな顔をしているのだ。
するとずっと黙ってた侑君の腕に女の人がスルリと自分の腕を絡ませた。
豊かな胸が侑君の腕に当たり、形を変えている。
女1「ねー君たち今日、どこ泊まるん?夜遊びに行ってもええかナ?」
これは、、やばい。
漫画とかなら鼻血が出ちゃうパターンのやつ。
・・・けど。
侑君は嫌悪感丸出しの表情に変わった。
侑「・・・腕、触んな。ベタベタ気色悪いねん‼︎ナンパなら他行けや‼︎」
場の空気が凍りつく。
これにはさすがに治君や倫太郎君も驚いた顔をしていて、
女の人は真っ赤な顔で怒り出した。
女1「はー⁈歳下のくせに調子乗んなボケ‼︎」
女2「もうええわっ!こんなクソガキほっといて行こうや‼︎」
女の人達はすごい形相で侑君を睨みつけると、踵を返し去って行った。