第3章 《劇場版ヒット記念? ~夜兎ver.~》
「『劇場版銀魂第二弾、大ヒットおめでとう』って書かれたこの紙を読めって、阿伏兎に渡されたんだけど、なんで俺、出てないのに祝いの言葉なんてかけなきゃいけないのかな?」
「そりゃ、俺達に出番作るためだろ」
「こんなところに出て来て誰が喜ぶの? スクリーンで奴等全員皆殺しにした方が、俺のファンは喜ぶんじゃないかな。○○もそう思うだろ」
「んなもん、上映禁止になるに決まってんだろ、すっとこどっこい。大体、よく見りゃ俺達だってEDに少し映ってるんだぜ。なあ、○○も見ただろ? ほんの少しも出なかった奴等に比べりゃマシだろ」
「へえ、俺達、映ってるんだ?」
「団長、本当に全然、映画観てねーのか?」
「当たり前だろ。それよりこの映画、紅桜篇より興行収入上回ったんだってね? 俺がCMにも出てた紅桜篇よりも観に行く人が多いって、どういうことなんだろね」
「なんだ、団長。ガラにもなく拗ねてんのか?」
「まさか。俺は○○が観に行ってないなら、それでいいよ。もちろん、○○は観に行ってないよね」
「○○、劇場行ってねーのか?」
「行ってるわけないよね。○○は俺にしか興味ないんだから」
「この顔は……裏切られたな、団長」
「ふーん……殺しちゃうぞ」
(終わり)