第105章 プールの時間

この物語の主人公、三神涼子には怒ったエトとキクリ以外に怖いものなどないと思われているが…実はこの世で1番苦手な事が１つだけある。
「(はぁ…今年もこの時期がやってきたか…。)」
涼子は教室で憂鬱な顔をしながら遠くを見つめていた。
クグラ「今日から体育はプールだな〜！」
カンナギ「初日だから多分自由遊泳だよな！」
「(はぁ…クグラもカンナギも悩みが無くて羨ましいわ…。)」
そう、涼子は泳ぐのが非常に苦手なのである。
クグラ「よし！カンナギ！泳ぎで勝負しようぜ！」
カンナギ「いいだろう！どうせならラーメンを賭けようぜ？」
クグラ「よし！じゃぁこの前オープンしたばっかのラーメン屋な！…涼子も参加するだろ？」
「…私は遠慮しとくわ。」
クグラ「えー！！なんでだよ！？」
カンナギ「ノリ悪りぃなぁ！」
「……二人でやればいいでしょ？」
キクリ「…涼子？どうかしたの？」
「別に何もないけど？」
ヨルナミ「なんか妙に元気がないではないですか？」
ヤタカ「そうだよ。…気味が悪い。」
「失敬しちゃうわね！たまにはこういう事もあるわよ！」
クグラ「…お前、もしかして生理か？？」
カンナギ「あぁ！だから気怠そうなんだな！2日目とか？？」
「あんたらねぇ！それセクハラだから！」
カンナギ「はっ！普段俺らにセクハラしてる奴が文句言うなって！」
クグラ「そうだ！そうだ！！」
「ゔっ……もぅ！とりあえず放っておいて！！」