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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第52章 愛




なりふりかまってられなかったからな…
と、恥ずかしさを誤魔化すみたいにため息を吐くと、ミコトはそんな俺に話しかけてきた。


「じんぺ…く、心配…した?」

「すっげえした。
っつーか、無理に話さなくていいって。
声出すのすら、身体痛えだろ?」


そう言ってミコトの頬を撫でてやると、嬉しそうに笑いながら俺に無茶振りをしてくる。


「ふふっ…平気だよ…
ね、あいしてるって…もう一回言って?」

「…何度も言うと、ありがたみがなくなるだろ」


そう言うと、ミコトは拗ねたように俺を睨んだ。
んだよ…その顔…
こっちはマジでありえない程心配したのに、可愛い顔しやがって…

心の中で悪態をつきながらも、もう強がるのも虚勢を張るのもやめよう。そう思った。


「嘘。
愛してる。ミコト。」

「っ…もう一回」

「愛してる」


誰が聞いていたってもういい。
俺がミコトを愛しているのは紛れもない事実なんだから。


そんな俺を見て、ミコトは自分がつけていた酸素マスクをずらし、たどたどしく口を開いた。


「わたし…も、あいしてる」



そんなミコトに、俺は優しく唇を重ねた。


触れた唇が温かくて、ミコトが生きてるのが嬉しくてたまらない。

愛してるって言葉なんかじゃ伝えきれねえほどの想いが溢れて、けれど愛してるって言葉以上に伝えられる方法が思いつかない。

唇を離すと、ミコトはじっと俺の目を見て笑った。


「ねえ、もう一回言って?」

「愛してる。ミコト」



この先もずっと、永遠に。
お前だけを愛し続ける。



Next Chapter.,.



 
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