第51章 死なせたくない人
視界が閃光で真っ白になったと同時に、耳をつんざくような大きな地響きが鳴り響いた。
ドオォオオーーンッ
そして次の瞬間、とてつもない爆風でわたしの身体は宙を舞う。
咄嗟にその女の子を守るように抱きしめたわたしの身体は爆風で飛ばされ、壁に全身を強く打ち付けた
薄れゆく意識の中、その子が泣きながら走っていくところと、向こうの方から藍沢先生がわたしの名前を何度も呼びながら駆けつけるのがかろうじて見えた。
そして頭によぎった。
あぁ…いつか思ったことがある
陣平くんが死ぬぐらいなら、他の誰かが身代わりになればいいって。
それは、わたしなのかもしれない
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