第49章 カウントダウン ☆
初めて、陣平くんに愛してると伝えた。
心では何度も伝えてたけど、言葉にしてちゃんと。
陣平くんはそれを聞くと、照れくさそうにして誤魔化すみたいにわたしにキスをした。
おでこをくっつけて見つめあった後、もう一度キスを落としてわたしから出ていく陣平くん。
栓が抜けたアソコから彼の吐き出した欲望が溢れ出てきたのも、丁寧に拭き取りながらぽつりとこぼした。
「もし出来たら、ちゃんと責任取るから」
「え…」
「っつーか、もともと結婚する予定だったし。
っでも、お前の親父さん、キレたらグーで殴ってきそうだよな。甘んじて受け入れるけど」
そんなことを言いながらも、わたしのわがままをちゃんと受け入れてくれた陣平くん。
隣に横になり、わたしを抱きしめながら目を閉じた。
「ほら、今度こそ寝ようぜ」
「うん…手繋いでてくれる?」
「いいよ。ほら」
そう言って陣平くんは手を差し、握ってくれた。
本当は、陣平くんの口からも愛してるって言葉を聞きたかったけど、よく考えたら彼はそんなガラじゃないし。
ちゃんと心で伝わっているから、いいの。
そう思いながら、わたしは陣平くんの匂いを嗅ぎながら目を閉じた。
翌朝の行ってらっしゃいを恐れながら。
朝が来なければいいのにと何度も唱えながら。
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