第41章 告白
松田side
捜査会議では、案の定ミコトへの聞き込みを実施することになった。
ミコトと親密な関係にある俺はもちろんその聞き込み担当からは外され、白鳥刑事が担当することとなったのだった。
諸々の進展は明日以降じゃないと見込めない。
という結論になったので、捜査員は一度帰宅して明日に備えることとなり、俺は今マンションの前に到着したところだ。
今日、病院で藍沢を取り調べるとき、ミコトは心底驚いた顔をしていた。
その上明日は俺じゃない別の刑事が事情を聞きに来るんだ。
きっと混乱するだろうな…
そんな風にミコトを案じながら、俺は自宅玄関のドアを開いた。
「ただいま」
「おっかえりー!!」
俺の心配をよそに、ミコトはケロッとした顔をして俺を出迎えに玄関に駆けてきた。
「お前…拍子抜けだわ…」
「え?なにが?」
そうだった…こいつはこういうお気楽なやつだった…
物事をあまり深く思いつめて考えないあたりが、萩原にそっくりだ。
「いや。別に何も?
…ただいま」
そう言って、ミコトを抱きしめると安心する匂いがする。
この香りをかぐと、家に帰ってきた…とほっとしている自分がいて、もう俺にとってこいつはなくてはならない存在になってるんだと実感する。
もうずっと前からだ。