第39章 抱きしめることが出来る奇跡 ☆
どう考えてもこの行動のほうが恥ずかしいだろ…
そう思いながらミコトを見ると、後ろから見てもわかるぐらい頬を真っ赤に染めてぎゅっと目を瞑っている。
「俺の負け…」
そう呟いた俺は、ミコトの首筋にかぷ…と噛みつきながら、両手でゆっくりと胸を揉んだ。
「あっ…ん…」
首筋に噛み付いて、吸い付いて、いくつも赤い痕をつけていきながら、ぺろ…と耳を舐めると、ミコトの身体がピクンと反応する。
「耳、好きだよな…ミコトは」
「っ…ん…っ…くすぐった…っあっ」
手を動かすたびに、ミコトが身体をくねらさるたびに、パシャ…とバスタブの湯が揺れる。
そして、だんだんと濃密になっていく吐息と喘ぎ声が、こもったバスルームに反響した。
「あっ…ぁ…ん…」
「ミコト…ミコト…」
まだ、ミコトが生きているのが奇跡みたいに思えて、このまま少しでも目を逸らしたら消えてしまう気がして、俺は夢中になってミコトの身体を弄った。
「っ…ミコト…」
ミコトの全部を味わいたくなった俺は、ミコトを湯の中から抱き上げた。
そして、バスタブに腰掛けさせて両脚を広げると、ミコトは慌ててそれを閉じようと力を入れた。
「やっ…ま、待って!」
「?なんだよ」
「こんな明るいとこ、全部見られちゃう…」
「あぁ…そうだな」