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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第23章 喧嘩のとある日 ☆




松田side


「で、映画は面白かったのか?」

「え?」


ミコトを抱いた後、そのまま寝ようとベッドで腕枕をしてるとき、不意に気になってそのことを聞いた。

俺だって、悪いって思ってるんだ。
ミコトが楽しみにしてたの知っててドタキャンしたことを。


「あー…
それが、全然面白く無かったの」

「え?」


帰ってきたミコトの反応は思っていたのとは違っていた。

目を丸くする俺に、ミコトはあははと笑いながら言う。


「ドラマ版は面白かったのに、映画は全然だったの!
だから、そもそも映画やめて陣平くんの部屋に居ればよかったなーって観ながら思ってた」

「…お前は、ほんと優しいな」

「へ?」


俺に怒っているなら、多少面白く無くても、無理して面白かった!って言えばいいのに。

そしたら、俺は罪悪感も感じるし、埋め合わせもしようとする。

そんな計算、ミコトには少しもないらしい。
頭いい癖に、やっぱりバカだな。


「バカだけど、大好きなんだよな…」


はぁあ…とため息をついてミコトを抱き締めると、ミコトはまたプリプリと怒って言う。


「バカって言う方がバカなんです!」

「ガキかよ」

「…陣平くん、本当にわたしのこと好きなの?!」


ミコトは俄に信じがたいと首を傾げて俺を見た。

そんなミコトに、俺はいつもの決まり文句を悪びれも無くぶつけた。


「大好きだ。バァーカ!」




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