第21章 酔っ払った萩原妹 ☆
「……お、おい。俺が昨日どんな思いで迎えに行ったと…」
「え?陣平くんが迎えにきてくれたの!?
ありがとう!!
迎えにきて、そのままベッドで寝かせてくれたんだね!」
「…いや。そのまま寝かせたわけじゃ…
というか、昨日はむしろお前の方がサカッて…」
ブツブツと何か言いたげな陣平くん。
彼が何を言おうとしてるのか全く読めなくて、じっと陣平くんを覗き込むわたし。
「?なんの話してるの??」
「覚えてないのか…マジかよ…はぁ…」
「え?!なに?」
覚えてないって何!?
一気に昨日の自分が心配になったわたしに陣平くんが追い討ちをかけるようにわたしに言う。
「ミコト。酒は当分飲むな…」
「わ、わたし、もしかして何かやっちゃった?!
まさか、裸踊りとか?!」
「…まあ、ある意味裸踊り…」
「えぇえ!やだ!!
恥ずかしい!!!!!!!」
そんな風にあっさりと陣平くんの嘘に騙されたわたしは、本当に自分が裸踊りをしたものと思い込む。
「俺の上に乗って何度も裸で…」
「陣平くんの上で何度も裸踊り!?
どう言う状況?!」
「俺も、全然我慢できなかった…
2回も中に…」
「?何の話ししてるの??」
すれ違いコントみたいなやり取りで、昨日の記憶を失ったまんま、
けれど何かとんでもないことをしてしまったのは陣平くんのこの態度を見ていれば察しがつく。
とりあえずお酒はしばらく控えよう…
そして今日は陣平くんと過ごす休日。
「ね、陣平くん!今日は何する?」
「寝る。全然寝れなかったから寝る!」
「えー!?せっかくのお休みなのに!!」
ぶーぶー文句を言うわたしをよそに、陣平くんは布団に潜り込むと2秒で寝息を立て始めた。
せっかくの休日は、睡眠時間で消えそうだ。
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