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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第12章 大人の階段 ☆




翌朝

太陽の光がホテルの部屋の大きな窓から差し込んできた。


「…ん…」


眩しくて目を開けると、昨日散々愛し合った窓際が目に入り、思わずかあっと顔が熱くなる。

寝返りを打ち、反対の方向に身体を向けると、すーすーと寝息を立てて眠る陣平くんがいた。


「陣平くん」

「ん…」


名前を呼ぶと、寝起きの悪い陣平くんはうーんと唸りながらわたしの身体を抱きしめ直した。


「陣平くん。大好き」


そう言いながら彼の腕の中にぎゅっと抱きつくと、陣平くんの匂いがした。

ねぇ陣平くん。
このまま時間が止まればいいのにって思うよ。

どうしたら、あなたを救えるのかな?
どうすれば、ずっと陣平くんの隣にいられる?


そこまで考えると、涙が溢れた。


幸せを感じる分、怖い。

きっとこれから陣平くんと時を過ごせば過ごすほど、こんな感情になるんだろう。

泣いてちゃだめ。
強くならなきゃ。


そう思いながら鼻をズッと啜ると、陣平くんがぱち…と目を覚ました。


「ミコト?どうした?」

「え…陣平くん、わたしが名前呼んでも起きなかったのに…」

「…お前が泣いてる音がしたから。
何泣いてんだよ」

「…幸せで」


そう言うと陣平くんは笑いながら言った。


「泣き虫だねぇ。いくつになっても」


そして、わたしの瞼にキスをする。
極上の幸せをめいっぱい感じた、ハタチになって初めての朝だった。



NentChapter...


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