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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第11章 ハタチになる日




即座に後悔していると、ミコトがじわっと涙を浮かべながら俺を見た。


「っ…バカだもん…!」

「…って、泣くのかよ。
んっとにしょーがねぇやつだな」



そんなこと言いながら、泣かせてしまった…と内心ショックを受ける俺は、慰めるためにミコトの身体をぎゅっと抱きしめた。

泣くなよ…お前の誕生日なのに…

そう思いながら髪を撫でていると、ミコトはよくわからないことを涙ながらに言う。


「今日、会えないって思ってた。
会えなくてもよかったの。
だって、陣平くんの彼女になれただけで幸せだから。
これ以上幸せになったら怖くて…全部無かったことになりそうで怖かった。
っでも、嬉しい…怖いけど嬉しいよ…」



「…何を言ってるのかさっぱりわからねぇけど。
無かったことになんかならねぇから。
本当は飯食う時にサプライズしようと思ってたのに、計画が台無しだぜ」

「ご、ごめん…」


そう言って、しゅんと俯くミコトを、俺はゆっくり自分の身体から離した。
そして視線が重なったあと、ミコトの唇にキスをした。


「…ミコト。
誕生日、おめでとう。
ハタチの誕生日を、俺に祝わせてくれてサンキューな。」


そうだ。
ミコトが大人になる瞬間を、隣で祝うことができる。
それがこの上なく嬉しい。



「っ…うぅ〜〜〜」

「だから、泣くなって」

「陣平くん、大好きぃ…っ」

「知ってるって。バァカ」


この困った甘えん坊のお姫様を、俺はまた力一杯抱きしめた。

ハタチの誕生日、おめでとう。
世界で一番愛しい、俺の彼女。


NextChapter...


お誕生日デートは次の章でまだまだ続きます♡


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