第10章 愛してるなんて ☆
わたしの瞳から溢れる涙を陣平くんの親指が不器用に拭い、わたしの身体を大事に抱きしめながらゆっくりとナカに陣平くんが入ってきた。
ズプッ
「っ…いた…っ」
「え!?」
突然走った痛みに思わず声を漏らすと、陣平くんは驚いたような顔をしてわたしを見た。
「お前、したことあるって…」
そうだ…
この間陣平くんには、咄嗟にゴム使ったことあるなんて言った。
本当なんだけど、今のわたしの身体は19だ。
正真正銘の処女を、また陣平くんがもらってくれた。
「嘘だよ…今日が初めて…
陣平くんとが、初めてだもん…」
涙で濡れた瞳でそう言うと、陣平くんは深いため息をつきながら、わたしをぎゅっと抱きしめた。
「?じんぺ…」
「んだよ……俺、お前の初めてを奪った男、殺してやりてぇと思ってた」
「え…」
「俺のミコトの身体に触ったやつがいるって思うと、頭に血が昇って、ぶっ飛びそうになる。
…けど、今お前の初めては俺だって聞いて、バカみてぇに嬉しい」
「陣平くん…」
「…もう少し、奥に進んでもいいか…?」
痛いと言われ、中途半端に半分だけ入った状態の陣平くんは、いよいよ我慢が効かなくなってきたようだ。
「ん…いいよ…」
首を縦に振ると、陣平くんがグッと腰を押し出し、わたしの眉がぴくりと歪む。
「っ…んっ…」
「痛いか…?」
「へいき…平気だから、やめないで…」