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聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】

第5章 New year -Top3の男たちの余暇-


2022年。
新しい年の始まり。

正月休みの店も少しずつ初商いを迎えていく。
ホストクラブ”club 上弦ノ月”に在籍する3人のホストが明日の初商いを前にささやかな新年会をしていた。

ハードロックバー”半天狗”
マスターはメ〇リカのシャツを着た小心者の親父だが、マスターが作る酒は格別で、店内の雰囲気も廃墟感なデザインでお洒落である。

ここは上弦ノ月のホスト達にも人気で、会長である鬼舞辻も行きつけだ。

「マスター。エル・ディアブロ入れてくれ。」
「俺もそれ頼むよ!猗窩座殿もそれにする?」
「俺はノンアルだ。」

童磨が猗窩座の肩に腕をかけるが、それを鬱陶しそうにしかめっ面。嫌がって突き放しても、諦める事を知らないからか、黙って耐えているという状況だ。

「もうぅ。猗窩座殿は真面目だねぇ~。」

そう言いながらも顔を覗き込んでニヤニヤしている童磨は上機嫌極まりない。
いつも以上に猗窩座に絡んで、黒死牟も少々うるさがっているのがホンネだだろうか。

「注文は以上だ。」

童磨がじゃれて、猗窩座が鬱陶しがる光景にため息をつきながら黒死牟はそれを横目にマスターにそう告げた。

「ヒィィ!少々お待ちを...。」

話しかけられたことで肩を大きく揺らすマスターは客に頭を下げて亡くなった分の酒の在庫を取りに奥へと消えた。
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