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聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】

第3章 あまい毒牙/童磨






”サンタ(君)から与えられるものはどんなものでも喜んで受け取るし
俺はトナカイみたいにどこへでも連れていくよ!”

そんなメッセージを込めたけど分かってくれたかな?

気持ちよさそうに俺の腕の中で眠るかわいい俺だけのサンタさん。
指にはお揃いのリング。
無事に受け取ってくれてホッとしている以上に、やっと俺の気持ちが通じたことで愛おしさが倍増しだ。

こんなに幸せなのは生涯で初めての事だ。
凡調だった感情も、感じなかった幸福も
全部マキちゃんが光を与えてくれたものだって知ってるかい?

綺麗な髪をいっぱい撫でてたら、撫でた分だけ可愛く思えちゃう。
こんな子に出会うのってもう最初で最後だろう。

君は俺に甘い毒牙に噛まれたように思っているのかもしれないけど、
そんなの俺の方がそんなに思っているさ。

「......ん...」
「おはよう。マキちゃん♡」
「おはよ...」

そうやってまどろみながら見せてくれる笑顔も何もかもを愛せて、こうして抱き合って、
俺の視界に、聴覚に君が入る一分一秒が君にどんどん夢中になっていく。

恋って、
愛って、
甘い毒牙の様だね......。

でも、それが堪らなく心地よい。

君を好きになって気づいたことだ。




end.




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