第7章 到着
3時半、宿泊する部屋に到着。
この温泉街随一の高級旅館で、その中でも別格の、離れに案内された。
「健吾さん、こんなにすごいお部屋なんて…」
「新婚旅行ですから。期間も行き先も自由に選べない分、これぐらいはさせて下さい」
宿泊費や交通費は全部健吾さんがもってくれることになっていて、私は途中で自分が使った分だけでいいって言われてるんだけど。
「お昼もごちそうになっちゃったし、何から何までありがとうございます」
「志保さんが喜んでくれれば、それが何より嬉しいですから。…今のうちに旅館を堪能しておきますか?」
…イチャイチャし始めたら、多分、最後まで止まらなくて、せっかくのいいお部屋も堪能できなくなっちゃう。
それももったいないな、なんて思うのだけど…。
「…そんなことより、いっぱい…、愛してください、健吾さん」