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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第29章 秘書の過去



『息子さんがいて、離婚してて、シングルマザーで、って・・・』

秘書「順を追って説明しますね。

あれは、14年ほど前の事です。」


私が25歳の時、当時大学時代から付き合っていた彼氏との間に子供ができました。

そのけじめとして、彼氏は中山と結婚をしてくれた。

妊娠を理由に当時勤めていた会社を退職して、旦那と新婚生活を送り始めました。
最初は優しくてちゃんと愛されていると実感できて、確かに幸せでした。

息子を出産するまでは。


息子を無事に出産してから、旦那の態度が一変したんです。

育児と家事で手一杯な私に、「そんなこともできないのか」と暴言を吐き始め、生活費もだんだん少なくなってきました。

家賃や光熱費、食費に生活用品費・・・それらを賄えなくなるくらい、旦那からくれるお金は少なく、私の貯金を切り崩して生活するようになりました。

当時も、旦那に「これじゃあ生活できないから、もう少し生活費をください。」と言っても、「これで足りるはずだ。無駄遣いするんじゃない。」って蹴られてしまって・・・

私も仕事をするには、息子を預けないといけない。
それにはお金がかかる。
でも、今の生活費じゃ全然足りない。

正直、オムツ代やミルク代だってバカにならないほど・・・
1日に3、4回ではないんですよね。
もっとかかるし、毎回オムツ替える時もあるし、ミルクを何度もあげる時もある。

当時はもう、私は美容室にも行かず、化粧品も買えず、全て息子の育児代か、旦那への食事代に生活費を回していました。

旦那は昼は適当に食べれば良いのに、わざわざ弁当を作られたんですよ。
なので、その分の食費もかかって・・・

必然と食べられない生活が続きました。

いくら貯金を切り崩したところで、限界があります。

せめて息子が、保育園に預けても大丈夫な歳になってくれるまでは、とできるだけお金をかけずに、節約して・・・そういう生活でした。

この話をすると、両親は助けてくれなかったの?っていろんな人に言われましたが、両親は私を産むときにはもう高齢で、私ができ婚でも、幸せに暮らしているんだろうなと信じている様でしたから。

それに、旦那は周りには良い顔をするんです。
旦那の周りの友人や知人は皆、「あの人がそんなことするわけない。」「あなたの思い違いじゃない?」って旦那の味方でした。


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