社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第28章 新生活下準備
『あの、ありがとうございます。
私、誰かと付き合うの初めてだから、色々分からなくて。』
秘書「良いんですよ。
初めは誰しも分からないものだらけです。
手探りで右往左往しながら見つけていくんです。
それが早いか遅いかの違いなだけです。」
『それもそうですね。』
秘書「でも、社長はそうは言ってられないでしょうね?
今までそういうタイミングは沢山あったのに、女を捨てるように抱いてを繰り返すだけでしたから。
この間も、私と國生さんとの出来事を話して、落ち込んでましたからね。」
『そう言えば、あの時の話を。』
秘書「その件については謝らないといけませんね。
申し訳ございません。
本来ならお2人で解決しないといけないことなのに、しゃしゃり出てしまって。」
『いえ、良いんです。
おかげで早いうちに解決できましたから。
あの方が良かったっていう、中山さんの考えですよね?』
秘書「えぇ。
社長の場合は、あのまま放っておいたら悪い方へ進みそうでしたし、絶対わかっていないとも思いましたから。」
『本当にありがとうございます。』
秘書「それと、その時たまたまですが、その入社祝いを下さった方々が揃っていました。
まぁ、クラッカー様はいらっしゃいませんでしたが。
その方々とも話をいたしましたので、恐らくそれで・・・もあると思います。」
『さっきの心配してくれていたというのは、それも入っているんですか?』
秘書「はい。そうです。」
『なーるほど。
・・・そう言えば、中山さんはご結婚とかされているんですか?
お子さんとか?』
秘書「・・・それもお伝えしていませんでしたね?
もしかしたら、今後家の近くで会うかもしれませんからね。」
『中山さんもあのマンションのエリアに住んでるんですか?
なら、ファミリー向けの?
旦那さんはやっぱりメインドーナツの社員とかですか?』
秘書「いいえ。ファミリーマンションなのは正解ですが、旦那とは住んでいません。
息子と住んでいます。」
『ん?単身赴任とか?』
秘書「それも違います。
私、離婚してシングルマザーとして息子を育ててますから。」
『・・・・ええー!』
ホテルの一室に、椿姫の叫び声が響いた。