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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第22章 通じ合う心



それを冷ややかな目で見るカタクリと、冷や汗をかきながら少し哀れに思う椿姫。

『カタクリさん、普段どんな扱いをしているんですか?

私がお礼を言っただけでコレって。』

カ「コイツらが過剰なだけだ。

気にするな。」

『・・・この後はどうするんですか?』

カ「椿姫の家に向かう。

必要な荷物などがあるだろう?回収しに行く。

椿姫は俺と一緒に車で待機だ。
部屋の場所を教えてくれれば、コイツらに荷物は運びださせる。」

『・・・カタクリさん、私も降ります。

両親に確認したいので。なぜ、私を売ったのか?
今まで姉と私の育て方が違ったのか?

知りたいんです。
多分、今しか知れない。』

カ「・・・そうか。なら、俺がそばにいてやる。」

『えっ?!カタクリさん?』

カ「お前が家族と対面する時は、両親と姉が敵だ。

3対1になっちまう。
椿姫に味方がいない状況はしたくないんだ。」

『私の家の事なのに・・・』

カ「それでも、俺はこれから椿姫を守っていくと約束しただろ?

だから、俺もその場にいる。
俺は、俺だけは椿姫の味方だ。」

『カタクリさん・・・』

椿姫はカタクリに抱き着いた。
カタクリは椿姫をしっかり抱きとめる。

『ありがとうございます。私のために。』

カ「椿姫、これからだぞ?

それが終わったら、次にお前の会社に行く。
そこでもけりを付けよう。」

『はい!』

椿姫とカタクリは車に乗り込み、椿姫の実家へと向かった。

近づくにつれて、椿姫の身体が震えだす。

『(カタカタカタ)・・・』

カ「椿姫?無理しなくて良いぞ?」

『いいえ、大丈夫です。』

尚も震え続ける椿姫の身体に、カタクリは椿姫の手を自身の手で包むように握った。

カ「大丈夫だ。俺がいる。椿姫を傷つけさせたりはしない。」

『はい。わかっているんですけどね...』

カ「...必要なら、俺にしがみついて良いぞ。

落ち着くなら、その方が良いだろう?」

『・・・(ぎゅう)』

椿姫はしばらく悩んだ後、カタクリの腕に絡みつくように抱き着いた。
カタクリは何も言わず、ただ椿姫を優しく見つめるだけだった。

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