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社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫

第22章 通じ合う心



病院に着いて椿姫を診察させるための手続きを行い、一通り検査をしてもらう。

検査結果が出るまでは病室で待つことになった。

数十分待つと検査結果が出て、軽い打撲と手足の拘束跡ぐらいで特に外傷などは無く、目が覚めて意識がはっきりしていれば退院も可能だと診断が出た。

説明した医師も病室から出ていき、今はカタクリと椿姫の2人きりだ。
だが、椿姫はいまだに目覚めぬままだった。

今回の病室は個室だ。
それは椿姫の意識がはっきりして、状況説明をする時に周りに気を使わなくていいというカタクリの配慮だろうか?
はたまたカタクリがただ椿姫と2人きりでいたいだけなのか?
それを知るのはカタクリしかわからない。

カ「椿姫....」

カタクリは椿姫の手足に残された拘束の跡や叩かれた跡、状況を確認した時の椿姫の乱された身体を思い出していた。

カ「(あれが、椿姫の精神にどんな影響を受けるかわからねぇが・・・

今まで好きだった男たちに散々な言われようだった事と今回の事で、男が嫌いになる可能性もある。

下手すりゃ、俺も拒絶されかねねぇな。

・・・とりあえず、もう椿姫は自分の家には帰れねぇだろう。

それに、あの家とは絶縁した方がいい。
椿姫に良いようになることはない。

...椿姫。お前は俺の気持ちを聞いたら、俺のそばにいてくれるか?)」

カタクリが考え事をしていると、椿姫の眉が微かに動き、手指も一瞬動いた。

カ「っ!...椿姫?!」

『...んぅ・・・・・・・こ、ここ...は?』

椿姫は目が覚めてしばらく、自分のおかれている状況を確認する。あたりを見回して、自分の今いる場所が安全である事、近くにカタクリがいる事に安心して、ここが何処なのかを問いただした。

カ「...ここは病院だ。
もう、安心していい。全て終わった。」

『・・・カタクリさんが、ここへ?』

カ「あぁ、そうだ。」

椿姫は起き上がろうと動くが、

『...うっ・・・いったぁ...』

カ「無理をするな。

ゆっくりでいい。」

カタクリは再び椿姫をベットに寝かせる。

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