社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第21章 怒りの拳
~ ベッジ Side ~
「ファーザー、見つけたレロ!
今、とある村の外れにいるレロ。」
ベ「よし!そこまで行くぞ!」
ベッジたちが椿姫を連れていった破戒僧組の東北支部の場所を突き止めたのは、車を見失って1時間半後であった。
ベッジは部下からその場所を聞き、その情報をまずは近くまで来ているクラッカーに連絡し、その後に新幹線で向かっているカタクリに連絡を入れた。
ベッジたちが今いる所からその場所までは約30分程だ。
部下たちに急いで向かえと指示を出した。
何故見つけるのがこんなにかかってしまったかと言うと、破戒僧組の東北支部はいくつかあり、それぞれが複雑な場所にあることと、土地に慣れていないためだった。
何とか椿姫のいる建物に到着し、追っていた車も確認し、ここに椿姫が連れ込まれたと確信するが、時間も大分たってしまっている。
もしかしたらもう別の場所へ連れていかれた可能性もあるが、とりあえず情報を集めなければならないと思い、建物内に入った。
ベ「邪魔するぜ。
ここに椿姫嬢を連れ込んだだろ?
今、何処にいる?」
「なんだぁ?お前は?」
「まず、お前、名乗れよ。」
ベッジは小声で部下に建物内を調査するように指示を出してから、目の前の男たちの問いかけに答えた。
ベ「俺ァ カポネ ギャング ベッジ。
今回はシャーロット家の使いとしてここに来た。」
「あぁ?シャーロット家?」
「おめぇ何か知らねぇよ。」
「デマじゃねぇのか?」
ベ「へへへ、まぁ、最近入ったばかりだからなー。
知られてねぇのも無理ねぇか。」
「あ?」
「ファーザー!(小声)ここに地下に通じる階段がありました。
おそらくはそこに。」
ベ「おぉー。そうか。じゃあ、案内しな。」
「おい!お前っ!」
ベッジに襲いかかってきた男を、ベッジの部下がなぎ倒す。
ベッジは構わず、部下に連れられ地下へ向かった。
地下への階段を降りていくと、女の叫び声とその後に響いた何かを叩く音。そして男の怒鳴り声が聞こえ、足を早くさせた。
そして、
ベ「待ちやがれ!」
ベッジが現状を確認するために、地下で行われている行為を止めさせようと声を上げたのだった。