社畜女のシンデレラストーリー ≪ONE PIECE≫
第10章 素敵な素顔
時はすぎ、順調に講義を進めていき、本日は最終日。
店長研修は通例、最終日に研修内容を覚えているかの確認をするため軽くテストを行う。
椿姫はそのテストも早々に終わらせ、採点時にお昼休憩を挟んでお昼明け。
講師「國生さん、2週間の研修、講習はどうだった?」
『私の知らないこともありましたが、ほとんど答え合わせのような感覚でした。
お店でもこうだろうな、ああだろうなって自分で試行錯誤して接客だったり、調理だったりしてましたが、今回ちゃんとしたルールだったり、基準と言いますか、もととなることを知れてすっごくためになりました。
新しい自分に生まれ変わった感じです!楽しかった!』
講師「それは良かったよ。
私も、國生さんを指導する立場だったけど、色々学ぶ事ができたよ。
楽しかった。」
『ありがとうございます。』
講師「テストも満点だ!
しかもただの満点じゃなくて、見本の様な回答!
さすがカタクリ社長のお気に入りなだけあるね。」
『そんなそんな。
私はただ、色んな可能性を書いただけです。』
講師「それが今までにない考え方だったんだよ。
今までの店長候補たちは、ただその問題の回答に合っていれば良い。
合格できれば何でもいいって言う回答しかなかったからね。
だからこの國生さんの回答には我々も考えさせられたんだよ。
あの発表を思えばこう言う回答になるのも頷けるね。」
『・・・先生は4年前の発表のときも会場にいましたか?』
講師「いたよ。あの時はマネージャーっていう役職だったな。」
『道理で、なんか見たことある顔だなって思いました。』
講師「まともに顔合わせしてないのによく覚えていたね。」
『私、人の観察するの好きなんですよね。
それで見たら中々忘れられない。癖なんです。』
講師「そうか・・・それだったら尚更こういう考えになるね。」
『今日は後どうなるんですか?』
講師「この後は、終了の会みたいなのをさらっとやって、解散。
國生さんは荷物とかを一旦ホテルに届けてから、夜は飲み会だよ。
その場にはカタクリ社長も来る。」
『ほえー。荷物を届ける?
私、一旦ホテルに戻っても良いですか?
不要なもの置きに行きたいです!』
講師「それでも良いよ。時間までに会場に来れば良いから。」