第4章 4、キスマークについて(R18)
「ん、んぅ、、、、?ぃっ、た、、、!!」
背中の痛みで目覚めると、私の後ろで寝転がる乱歩があぐあぐと肩を噛んだり、何も無い背中に跡を沢山つけている。
それを見て嬉しそうに頬を綻ばせたあと、『おはよ』と耳元で囁いて元気よく支度をする。
ネクタイ、また裏返しになってる、、、、
ひりひりする肩をさすりながらネクタイを整えてやると、ありがとうの意思なのか、おでこにキスをしてくる。
そんなことしたって肩の痛みは取れないからな、、!
でもこんなのが日常で、朝ごはんをたべて2人で仕事に向かうのだ。
私の仕事が終わり、乱歩の家へ向かうと、これまた帰宅途中の乱歩に遭遇し、手を繋いで帰る。
『あ、ゆめ。背中、ばれなかった?』
「見えないとこだもん、ばれないよ。」
『ふーん、、、。じゃあ今日は見える所も見えない所も全部つけてあげる。』
ふふん、と上機嫌に腕を振る乱歩。かなり怖いこと言ってる自覚あるのかな、、、?
そんな下らない話をしながら家に着くと、玄関を閉めた途端に軽いキスをしてくる。
『、、、さっき言った事、本気だからね。』
にやりと笑い帽子を棚に置くと、顎に軽く手を添え唇を合わせてくる。ゆっくりと私の唇を開かせて、唾液を流し込んで、私がその唾液を飲み込む。
その官能的な動きに思わず腰が抜けそうになると、脚の間に乱歩の脚が入って、支えてくる。
『ちょっと、これだけで腰抜かさないでよ。』
ちゅ、ちゅ、とリップ音を立てながら唇から首筋に唇が降りてくると、ちぅ、という音に鋭い痛みが走る。
「ちょ、、、本当に跡つけた、、、?」
『言ったじゃん。本気だって。』
跡をなぞるようにべろ、と舌で舐める姿はとてもいやらしくて、思わずその姿を見つめると、翡翠色と目が合う。
その翡翠色はゆっくりと満月から三日月に変わり、
『なに見惚れてんのさ、』
とキスをしてくる。
一度探偵社の白髪の男の子、、、中島敦君と話した時に言われた事がある。
乱歩さんって子供みたいで可愛いところありますよね!なんて。
こんな、こんな男、子供なんかじゃない。
『考え事出来る暇あるならもっと僕の事楽しませてくれるよね?』
にぃ、と笑うその表情はまるで狼だった。