第22章 櫻井家+αの沖縄(どたばた)家族旅行!(前編)、の巻
「………ええの?」
村上くんの手を握り直しながら、裕子さんが言った
「……あたし、男やよ?」
「うん」
「……まだ、何の工事もしてへんから、マンマ付いとるで?」
「うん」
「……こんな、中途半端なオカマのあたしやのに……ホンマに」
「ええねん」
村上くんは、まだ何か言いたそうな裕子さんを、グッと抱き寄せた
「俺、今ハッキリ解ったわ…
…裕子ちゃんが女でも男でもオカマでも関係あらへん…
…俺は、裕子ちゃんが好きや…どんなお前も、好っきゃで」
「……村上くん////」
しっかりと抱き合う二人
何だか嬉しくて、思わず僕まで涙ぐんでしまった(苦笑)
「くすん………良かったねぇ////」
「Σはぁっ!!智くん泣かないでッ!!!
くぉら、村上ッ!!!お前ら余所でやれやっ!!!智くんが泣いちゃっただろっ!!!!(怒)」
「Σな、なんやねん、櫻井くん、急に…」
「うるせぇっ!!どんな理由でも智くんを泣かすヤツは許さねえッ!!!(怒)」
「……もぅ、翔くんたら(苦笑)」
僕は、自分を抱き潰す旦那様の腕をそっと外した
「村上さんたちは何にも悪いことしてないでしょ?
僕が些細なことですぐに涙腺が緩んじゃうのがイケないんだから」
「智くんは悪くないっ!!アイツらが悪いっ!!!」