第22章 櫻井家+αの沖縄(どたばた)家族旅行!(前編)、の巻
「……」
村上さんは、今にも泣きそうな顔をして、男らしく(笑)カミングアウトする裕子さんを見ている
裕子さんは、もう一度、今度は小さく深呼吸すると、村上さんの前に同じように正座した
「村上くん、男やって黙っててごめんなさい!
あたし、本当に村上くんのコトが好きで…
…どうしても言い出せなかってん!!///」
「……その、格好も……可愛いなぁ」
「………え?」
村上くんは、くすんと鼻を啜ると、裕子さんの手を握った
「…裕子ちゃんは、どんな格好しよっても……やっぱ、可愛いなぁ」
「……村上くん?///」
「…全然気づかへんかったなんて、嘘や…
…俺、怖かったんや…裕子ちゃんは、男やない…そんなコトないて…
…ホンマのコト知るのが怖くて…そう、思い込んでたんや…」
「……」
村上くんは、裕子さんの手を、両手で握り直すと言った
「ごめんは俺の方や…あんな取り乱して、裕子ちゃんをホテルの前に置き去りにして…
…ホンマに、ごめんな」