第22章 櫻井家+αの沖縄(どたばた)家族旅行!(前編)、の巻
(ちゃんと話し合ってないんだ…村上さんとその人)
僕は、村上さんのコトを呆れたように「最低」なんて言う翔くんをちろんと睨んで、村上さんの隣に座った
「ねぇ、村上さん、やっぱり一度ちゃんとその人と話を…」
─pururu…pururu…
ちゃんと話し合うように村上さんに勧めようとしたら、村上さんの携帯電話が鳴り出した
「Σあぁッ!!裕子ちゃんからやんッ!!!///」
「え?裕子ちゃんって…今話してた…?」
「そうやっ!!どないしようっ!?」
村上さんは、携帯電話を両手で持つと立ち上がり、右往左往し出した
「な、何だよ村上落ち着け!落ち着いて、取り敢えず電話に出ろや!」
「あかん櫻井くん!俺は出られへんっ!!お前代わりに出たってくれへん!?」
「アホかっ(怒)」
「頼むわぁ!マジ、恩に着るよって!!」
「出ねぇよっ(怒)」
「……」
「「Σあっ!!」」
僕は、翔くんと村上さんの手を行ったり来たりしている携帯電話をむんずと掴むと、通話のボタンを押した
「…もしもし」
『あっ!もしもし!?村上くん!?あたし、裕子やけど!!』