第18章 翔くんの病気疑惑、の巻
もじもじ口ごもる僕を気にも留めないで、ニノが続ける
「今までで、大野くんから誘って断られたコトは?」
「え?…なぃ、けど…///」
「それは好都合ですね」
ニノはニッコリ笑うと言った
「何でもないなら、何時も通り喜んで大野くんに襲いかかるだろうし、逆に断ったらその疑いが濃厚だってコトですよ
性病って大抵は性交渉で伝染りますから」
…なる程
(もしも抱いてくれなかったら、翔くんが病気だって言うのはまず間違いないってことかな?)
もし、そうだとして…
「ねぇ、ニノ…それって…もしも、せ、性病だったとして…治るんだよね?」
「大抵は治ると思いますけど…最悪なのは、エイズだった場合ですね」
「えっ……!!」
エイズ!!?
「それは…もし、そうだったら…」
翔くんが死んじゃうかも知れないってコト?!!////
「嫌だ!ニノどうしようっ!!翔くんが死んじゃったら、僕、僕っ…!!!///」
「だから、可能性の一つですって」
涙ぐむ僕を抱き寄せて、ニノが優しい声で言う
「でも万が一エイズなら、大野くんもキャリアの可能性が無くはないから、一応調べときますか?」
「調べるの?病院で?」
「病院に行かなくても献血行けばタダで調べてくれますよ」
「献血?」
ニノは僕を抱いたまま、またニッコリ笑うと言った
「俺らは月一位で行くんですよ。
雅紀が、エイズ検診を常にするのは男同士で付き合う上でのマナーだとか言って」