第17章 ロンドンからの刺客(笑)、の巻
「えぇ〜っと、智くんに電話を……Σおおっ?!」
(Σ携帯がねぇ!!)
必死にポケットの中やらカバンの中やらを探すも、一向に見つからない
「う、嘘だろ…何時から無いんだ?!」
(そう言えば今日は珍しくちゃんと仕事してて、智くんに定時連絡してなかったしな…)
注:定時連絡とは、翔くんが智くんに一時間置き位の勢いで送りつけている
“愛してるよ〜♡”
とかばっかの内容の薄いメールの事です(笑)
「まさか、家に置きっぱとか?!」
現代人が携帯を不携帯なんて有り得なくね?!
「ど、どうしょう…そうこうしてる内に、智くんが亀とええやないかいな事になってたり…」
「…何だその、ええやないかいな事って?」
「さあ?
翔くんたまにちょっと意味の解らないコト言っちゃうから…かわいいでしょ?///」
「可愛くはない」
「ん?」
激烈可愛い声とクソ憎たらしい声に振り返ってみると
ソコには爆裂カワユイ愛しの妻とその妻を拉致(←笑)したゴーイン(グ)野郎が立っていた
「Σああ!智くぅ〜ん!!」
だきっ
「ぁん///」
「…イキナリ抱きつくなよ、鬱陶しい」
「ウルサいぞ亀!(怒)
それよりよくも俺の可愛い智くんを拐かしてくれたな!(怒)(怒)」
「拐かしてねよ(苦笑)」
「言い訳すんな!この誘拐犯!!(怒)(怒)(怒)」
「……(苦笑)」
「もぉ、翔くんったら、お友達に向ってそんなコト言っちゃダメでしょう?」
今にも噛み付きそうな剣幕で、亀に文句を言う俺を
その俺の腕の中に抱き潰されながら智くんが優しく窘めた