第13章 智の青いおもひで、の巻
「なんでぇーーー!!!!」
どうしようもなく落ち付かない気持ちに戸惑いを隠しきれなくなっていたら
何処からともなく聞き覚えのある叫び声が…
「え?」
「ん?」
(……翔くん?!)
驚いて辺りを見回す
(…まさか、違うよね………って、言いきれない(汗))
翔くんきっと心配してるから、僕の後を付けて来ていたって不思議じゃ無い
(…見てるのかな、何処かで僕の事)
翔くんが居る
何処かで僕を見ている
そう思ったら、急に気持ちが軽くなった
(もう、帰ろうかな…みんなには悪いけど、きっと翔くんが心配してるし)
「…このまま、俺とバックレない?」
「…え?」
旬はそう言って悪戯っぽく笑うと電話をかけ始めた
「ちょっと、なにして…」
「あ、もしもし?小栗だけど…俺と智はやっぱ欠席ね」
えっ?!
「…わりぃな、じゃあ」
何食わぬ顔で電話を切る旬
「な、何勝手に…」
「…行こう」
旬が僕の手を掴んだ
「ちょ、ちょっと!どう言うつもりだよ!!///」
「…ごめん」
「!!!////」
一瞬強い力で引っ張られたと思ったら、僕は旬に抱きしめられていた