第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
「……そう言えば」
可愛い妻の寝顔を眺めながら智くんの話しを思い返していたら、ふと思い出した
「俺、会場の駐車場に停めた車の中で寝ちゃったんだよなぁ」
二日に渡って車泊を余儀なくされた俺は、寝不足と泣き過ぎにより、激しい睡魔に襲われてしまった
「しかも、起きたら目の前に智くんが居て…めっちゃ驚いたし(苦笑)」
結果、眼が覚めると
膝の上に愛しの智くんがちょこんと座ってこれまた眠っていると言う、嬉しくも不可解な状況が出来あがっていた
で、後から来た相葉くんとニノ(←要は二人に起こされた)に智くんとニノのお爺さんの話しを聞いて
智くんがその経緯を話してくれた訳なんだけど…
「でもなぁ…智くん、絶対話しを端折ってるよな?」
すうすう静かな寝息を立てる君の髪を撫でる
艶やかな黒髪が俺の指に絡んでサラサラと流れる
「…どう考えても、不自然な気がする」
だってさ?
部屋から抜けだしたら偶然お爺さんに会って
懐かしいねぇ〜?なんつって盛り上がって
ついでに後継ぎを弟に変えちゃえ〜♪なんて話しになって
じゃあ弟呼んじゃえ〜♪ってコトになって
ありがとねぇ〜♪って感じでお礼にお茶飲み友達になった
……って
「どう考えても話しを端折ってるよなぁ?」(←端折るどころか肝心なトコが全部抜けてますから(笑))