第12章 しのぶと呼ばれたの~♪、の巻
それから、たぁちゃんのお部屋で軽く食事をした僕は
取り敢えず見つかると面倒なので、パーティーの時間までたぁちゃんのお部屋で待機する事にした
「え?3時間?そんなに掛かるの?!」
パーティーで後継ぎの変更を発表して貰おうと思っていた僕は、弟さんが会場に着くまで3時間程掛かると聞いて焦った
「3時間で着けば早い方じゃよ」
僕は時計を見た
もうすぐ4時になるところだ
「ニノの婚約披露パーティーって7時からでしょう?間に合わないんじゃないの?」
「う〜む、微妙じゃのう」
「微妙じゃ困るの!
ちゃんとみんなの前で後継ぎは弟さんだって言わないと!」
「じゃが、急だったしのぅ…本人が居なくても別に構わんのじゃないかい?」
たぁちゃんが上目遣いで僕を伺う様に見た
「ダメっ!そんな言って、やっぱりニノに後継がすって言われたら困るもん!」
「そんな事…」
「しないって言いきれる?」
僕が下から睨みつけて言ったら、たぁちゃんはトボケタ顔で斜め上を見た
(…この顔は……ニノそっくりだな(笑))
「しないよぉ?」
これまたニノそっくりのトボケタ声
「……嘘つけ(苦笑)」
「嘘じゃないもぉ〜ん♪
…しのぶちゃんこそ、さっきの嘘なんじゃないのかい?」
「ん?さっきの?」
たぁちゃんはタコみたいに唇を突き出した