第11章 二度目の新婚旅行、の巻
ニノの別荘は、思った通りというか、なんというか…
とっても豪華で綺麗で大きくて…
しかも、ちゃんと管理人さんが居て、年に数回使われるか使われないかだって言うのに、庭のお花とかもちゃんと手入れがされていて
改めて、ニノって本当に…本物の御曹司なんだなぁって、思った
「いっやぁ〜、俺、自分が生涯の内でこんな豪華なお城に泊まれるとは思ってもみなかったよ!」
「ふふ、ホントだね」
翔くんは例の如く興奮気味で、色んなところをあちこち見て回っては
「スンゲー!!」
を連呼していた
可愛くハシャグ翔くんを見て、僕はやっぱり来てよかったなぁって、本当に心から嬉しく思った
「帰ったらニノにお礼を言わないとね♪」
「おぉー!スンゲーっ!!智くん、スンゲーよっ!!!」
「ふふふ、良かったね」
僕はニノに、誘拐された事まで言うべきかどうかを、高そうな壺を熱心に見詰める翔くんを見ながら考えていた
それから僕らは
ニノの別荘で、慌ただしかったロンドンでの休日とは正反対の、ゆったりとした時間を過ごしてから
そのまま亀くんのお家には戻らずに、ヒースロー空港へ向かった
イギリスで過ごした、初めての海外旅行
それは、長い様な短い様な…
…そして
とても…とっても思い出深い新婚旅行になった