第11章 二度目の新婚旅行、の巻
地下鉄を降りて地上に出ると、街には光が溢れていた
「わぁ………きれい……」
道路の上に、横断幕みたいに飾り付けられたイルミネーションが通りを彩っている
街灯や店先にも、色とりどりの電飾やモニュメントが飾られて居て、幻想的な雰囲気を醸し出していた
溜め息が、白く宙を舞って、ふわっと消えて行く
「噂には聞いてたけど、本当に凄いねぇ」
感心した様に翔くんが呟く
「うん………すごぃ」
口をポカンと開けて光のアートに見惚れる僕の肩に、翔くんの暖かい腕が回される
「…ちょっと歩こうか?」
「うん」
僕は回された翔くんの手を握って、その顔を見上げた
「……///」
電飾の灯りに照らされた翔くんの横顔が、凄く綺麗だった
さっきまで僕に吸いついて離してくれなかった唇に目を向ける
濡れた様に光るグラマラスな唇が、僕を誘う
(…外国だから、イイよね?)
僕はちょっと伸びあがって、翔くんの唇に自分の唇を押し当てた
「ん?……どうしたの智くん、珍しいね///」
「誰も気にしないって、言ったでしょ?」
「うん?」
「…だからね、僕も気にしないの///」
そう言って、もう一回唇を重ねる
啄む様に翔くんの唇の感触を味わって離そうとしたら、頭を捕まえられた