第10章 翔くんVSさとしくん、の巻
俺は智くんに呆れられるのも構わず、智くんとさとしくんの間に割り入ってファイティングポーズをとった
「い、いいか、気安く触っちゃダメなんだからなっ!!」
「ぶぅ〜」
可愛く膨れるさとしくん
それを見て智くんが言った
「もう、いい加減にしてよ翔くん…相手は赤ちゃんだよ?」
「いいや、赤ちゃんだろうが赤いちゃんちゃんこだろうが、男には変わり無いっ!!」
「はぁ〜…///」
智くんが深い溜め息と共に俯くと、さとしくんがまた黒笑いを浮かべながら俺と同じ様にグーに握った両手を突き出した
「く、くそ…やるか、このっ!」
「がぅう〜!」
ふと顔を上げた智くんが睨みあう俺とさとしくんを見て首を傾げた
「あの、さ…何やってるの?翔くん」
と、言う訳で
今に至っているのだ
「何があっても智くんだけは誰にも譲れないんだからな!」
「だぁ〜!うぅ〜!!」
「本当にもう…何やってるんだか…」
完全に呆れ顔の智くん
「ん?どうかしたのか?」
と、そこに
松本くんが手にお茶とケーキを乗せたお盆を持ってキッチンから戻って来て、怪訝な顔をした