第9章 ハッピーウエディング、の巻
僕に顔を綺麗に拭かれてから、翔くんは教授を連れて自分の控え室へ
「じゃあ、後でね智くん」
「うん、後で」
「では、後ほどお迎えに参ります、花嫁様」
「…はぃ、お願いします///」
部屋を出て行く二人の後ろ姿を見ながら、ふと思った
(翔くんと教授って似てると思ったけど、やっぱり違うかな…)
笑った顔の優しさとか、雰囲気は似てるけど
翔くんが教授と同じくらいの年になっても、教授みたいにはならない気がする
「……きっと、おじぃちゃんになっても、落ち着きないんだろうな(笑)」
だけど翔くんはそれでいい
何時までも、僕がお世話してあげなくちゃって、思わせてくれる貴方が良い
全身全霊で恥ずかしげも無く、僕の事を
「愛してる」
って言ってくれる
そんな貴方で居て欲しいから
「…何時までもそのままでいてね、僕の可愛い泣き虫さん」
「ぶぇえっくしょぉおいっ!!!」
僕がそっと呟いたら、向かいの部屋から派手なクシャミが聞こえた(笑)