第9章 ハッピーウエディング、の巻
「残念ですが、キッチンがさほど広くないもので…
櫻井さんはお待ち頂くしかありませんなぁ」
「Σんなっ!!」
「では、少々お待ちを」
「え?あの、翔くんが行かないなら僕も…」
「まあ、そう言わずに」
「ちょっと待ちなさいよぉーーっ!!」
絶叫する翔くんをリビングに放置して、牧師様は僕をキッチンに連行した
「さぁ〜としくぅう〜〜んっ!!
かむばぁっっくっ!!!(号泣)」
「…////」
(ちょっとカプチーノアート教わるだけなのになぁ…翔くんたら心配性なんだから///)
そんな事を考えながら、牧師様がコーヒーとミルクの準備をするのをボンヤリ見ていたら
牧師様が言った
「はい、準備が出来ましたよ?では、やってみましょうか?」
「え?初めにお手本とかは…」
「わたしが手取り足とりお尻…いえ、一緒にやって教えて差し上げますから」
「…はぁ?」
そう言うと牧師様は僕の手にカップを握らせて、上から手を添えた
そのまま後ろから抱きつかれた時点で、漸く僕は気が付いた
(…もしかして、今、僕……危ない?)
危ないよ(笑)