第9章 ハッピーウエディング、の巻
牧師様のご好意で、ご自宅でお茶をご馳走になる事になった僕と翔くんは
牧師様に案内してもらって、教会の裏に隣接された建物の中に入った
「渡り廊下で教会と繋がっているんです。
丁度その廊下を行くと控室の前に出ますから、ゆっくりして下さっても大丈夫ですよ」
「そうなんですか」
説明を聞きながら建物の中を進んでリビングに通される
勧められて椅子に座ると
牧師様は僕の腰に回していた手を離して隣に座り、今度は両手で包む様に僕の手を握った
随分フレンドリーな人だなぁとか思っていたら
翔くんが顔を真っ赤にして鬼の様に牧師様を睨みつける事に気が付いた
(しょ、翔くんったら何て顔…(汗))
「かぁっ…ごほん、カプチーノを頂けるのでは…」
翔くんが声を裏返しながら言った
「やだ翔くんたら、そんな催促なんかして…」
「良いんですよ、お約束したんですから…
どうです?大野さんもご一緒にやってみませんか?」
「え?やらせて頂けるんですか///」
(やった〜♪
…って、しょ、翔くん?!(汗))
みると、視線で呪い殺しそうな勢いで牧師様を見ている
「ささ、どうぞ」
「え?あ、はぃ…」
「俺もっ!!」
また僕を抱える様に連れ出す牧師様に、翔くんが噛みつきそうな勢いで言った