第9章 ハッピーウエディング、の巻
ちょっと待てやこのエロ牧師!そのきったねぇ手を離しやがれっ!!(怒)
…とは、流石に言えないので、取り敢えず、控えめに釘をさしてみる
「あ、あの…牧師様、智くんのエスコートは、僕の役目ですから…」
「イヤイヤ、そう言わずに、こんな綺麗な方をご案内する機会なんて滅多にありませんから」
そうじゃねぇ!やんわり離せって言ってるんだっ!!
「イヤその、牧師様…」
「そうだ、宜しければまだ時間も早い事ですし、わたしの自宅でお茶でも如何です?」
「お茶ですか?…ご自宅で」
エロ牧師(←笑)のいやらしい手つきに腰が引けている智くんの瞳が、不安げに揺れた
「でも、式に遅れちゃったら…」
「自宅と言っても、教会の建物の一部なんですよ(笑)」
「あ、そうなんですか///」
(そうなんですかって、安心してる場合じゃないよ智くん!!)
「い、いや、お茶は結構です!!」
「では、大野さんだけで…」
Σ何言っちゃってるんだこのエロ牧師っ!!!
「カプチーノとかお好きですか?わたし、こう見えてカプチーノアートが得意なんですよ」
「え?そうなんですか?!見たぁ〜い!!///」
さとち、エロ牧師の術中にハマる
「では…」
「ぶぉくもぉっいきいき行きましゅっ!!!(汗)」
焦るあまり、声が裏返り、噛みまくる
「そうですか?では、ご一緒に」
そう言って智くんの腰を抱いたまま俺の方を振り向いたエロ牧師の手が、すすっと下がった