第7章 思い出の別荘、の巻
「いつ使うの?」
『今度の週末』
「相葉ちゃんと?」
『…うん』
「そっか、いいね」
『…うん』
すっかり小さくなったニノの声
そんなに、気にしなくても良いのに
…ニノが、悪い訳じゃないのに
「じゃ、見つけたら相葉ちゃんに届けておくね?」
『…うん、ありがとう』
「うふふ、楽しんで来てね、ニノ」
『……ありがとう』
「相葉ちゃんに、無茶すんなって、言っとくね!」
『宜しくお願いします(笑)』
それからまた下らないおしゃべりを楽しんで、僕は電話を切った
また、静まり返る部屋
ただ、広いだけの、何も無い僕の部屋
「……潤くん、僕…静けさに殺されそうだよ…」
僕は彼の温もりの残るベッドには戻らずに
ソファーで丸くなって眠った