第41章 にの、青春の青い思い出!?、の巻
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「もうじき、卒業のシーズンだねぇ」
ある、冬の終わりの午後
その日、仕事が直帰だった為に超早く帰って来た翔くんと、スーパーでお買い物をしながら
僕は、スーパーの壁に貼られたポスターを見て呟いた
ポスターには、『卒業・入学のお祝いに!』の文字が綴られていた
「あ〜そうだねぇ、もうそんな時期だねぇ」(←言いながらさり気なくお菓子(期間限定新発売(笑))をカゴに入れている)
「…………買いません。」(←それを棚に戻す嫁)
「あ〜っ!!期間限定新発売ッ!!///」
話しをしているどさくさに紛れた(つもりで)翔くんがカゴにまたお菓子を入れたのを見て
僕はそれを速攻で棚に戻した
そしたら翔くんが、可愛く駄々をコネ始めた
「智くん買って買ってぇ〜っ!!///」(←懸命におねだり(笑))
「もぉ翔くんっ!
お菓子とか買わないって約束したから連れて来てあげたんだからね!///」(←やっぱりですか)
「これだけっ!一個だけだからっ!!///」(←尚も食い下がる食いしん坊)
お菓子を手に持ったまま、顔の前で手を合わせて僕にお願いする翔くん
…もう、可愛いったらないの///
「……仕方ないなぁ……一個だけね?///」(←結局買うのね(笑))
「やったやったあ〜♪♪」(←お菓子一個で舞い踊る食いしん坊(笑))
「………(笑)」
僕は、嬉しそうにカゴにお菓子を入れる翔くんを見て笑いながら
もう一度壁のポスターを見た
「……卒業かぁ……そう言えば、卒業式の日はえらい騒ぎだったなぁ」
「ん?卒業式?智くんの??」
「ん〜ん、僕んじゃなくて、ニノと潤くんの(笑)」
また笑いながら翔くんに視線を戻すと、翔くんがああって納得したように唸って言った
「そっかそっか、智くん、ニノと松本くんの高校でアルバイトしてたんだよね?
臨時の美術の先生だっけか?」
「うん、そう」
僕は、翔くんの腕に甘えて絡みつきながら呟いた
「………懐かしいなぁ
あの頃のニノ、すんごく可愛かったんだよねぇ
今でも可愛いけど」
「そりゃどうも、ありがとう御座います」
「え?」
ぼんやりと昔を思い出して、懐かしいなんて呟いていたら
後ろからその思い出の人物の声がした
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