第39章 let's クリスマスパーティー!、の巻
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「ぎゃー!すごーい!!」
リビングの方へ向かっている途中で
そのリビングから、姉の騒がしい雄叫びが聞こえた
何事かと雄叫びのしたリビングの中を覗くと
我が家の10倍返し…あ、返しはいらなかった(←笑)
って、だから
10倍はあるんじゃないかって広さの松本邸のリビングが
まるで、ホテルのパーティー会場かの如く料理で埋め尽くされているのが見えた
しかも
「俺も趣味で料理はするけどさ
流石に一度に10数人分作るのはしんどいから、デリを呼んだんだ」
とか言って
イヤミな程に爽やかな微笑みを浮かべた松本さんの背後には
『デリ』と呼ぶには高級感漂う料理と共に、いかにも『プロです』って感じのシェフまでもが控えていた
そりゃ、姉ちゃんが絶叫する訳だ。
青年実業家恐るべし…
…モテんだろな、すんげく。(←そこ?)
なんて感心していたら、また姉が雄叫びを上げた
「て言うか、シェフもめっちゃ男前なんですけどーっ!!」
確かに
なんかこう、『男気』とか言うハッピが似合いそうなシェフだ
いや
シェフと言うより板さんと言った方がしっくり来るような…
「潤くん松岡さん呼んだんだぁ
こんにちわ、松岡さん。」
え
智さん、そんなににこやかに挨拶なんかしちゃって
そのイケメン板さんともお知り合いなんすか!?(←やっぱり“シェフ”でなく“板さん”と呼ぶことにした模様です)
「毎度どうも!
ご無沙汰しております大野さん」
て言うか
お互い名前知ってるんだから絶対に知り合いだな
ああ、智さんってば…なんて顔が広いんだ♡(←そっち?)
「どうもはじめまして!智くんの連れの櫻井と申しますッ!!」
って、何だよ兄ちゃん
そんな鬼瓦みたいな引きつりまくった笑い顔なんか作っちゃって
何智さんを背中に隠してんだよ、智さんがキョトンとしてんだろ!
僕と代われ!(←だから何故)
なんて思って見ていたら
板さんが男前な眉をぴくぴくさせて、にまっと黒笑いを浮かべ、そしてのたまった
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