第35章 夢のあとのその先(後編)、の巻
.
「…まあ、いいじゃないかニノ…仲が良いのは良い事だ」
「…本気で言ってるの?」
「俺が不幸にした分…櫻井くんに幸せにして貰えれば良い…本気でそう思ってるよ」
(…………本気で、そう思ってるの?)
僕は、翔くんと何時ものヤツをやりながら
僕らの様子を見て切なそうにそう言う潤くんに、心の中で呟くいた
でも、潤くんはそんな僕には気付かないみたいで
切なそうな顔をして遠くを見るような眼をしていた
「………智、くん。」
「……え?」
翔くんの僕を呼ぶ声が、ちょっとだけ低くなる
僕は、ちょっとびっくりして何時ものヤツが中断してしまった
「智くん」
「な、に…翔くん」
「さぁ〜とし、くん」
「……しょお、くん///」
戸惑う僕の名前を
翔くんが呼び続ける
まるで、僕の心の呟きが聞こえてるみたいに
まるで、“大丈夫だよ、俺がついてるよ”って、言ってくれてるみたいに
僕の、名前を呼ぶ
「……うふふ……翔くん///」
「んふっ……智くん♡」
「しょお〜〜くん♡」
「さぁ〜〜としくん♡♡」
「んだーっ!!鬱陶しいッ!!!(怒)」
一旦中断しかかったものの、持ち直して続く何時もの掛け合いに
ニノが怒って怒鳴る
その怒鳴り声で、最後まで寝ていた相葉ちゃんが、むくっと起き上がった
「……………………はらへった。」(←笑)
「うるせーっ!!黙れ相バカッ!!(怒)」
「…………………なんで俺、寝起きで怒られてんの?」(←八つ当たりってやつです(笑))
「うふふふ
今、朝ご飯作って来てあげるからちょっと待っててね、相葉ちゃん(笑)
翔くんもね♡」
「はぁい♡」(←さとちの手をにぎにぎしてお返事するしょーたん)
「はーい♪」(←挙手した右腕の脇の下を左手で隠すあーばちゃん)
「………ったく」
ニノは、元気に返事をする翔くんと相葉ちゃんを見ると
ブスッとした顔のまま、朝食のハムを乱暴に口の中に突っ込んだ
.