第34章 夢のあとのその先(中編)、の巻
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「んで、ちょっとは慣れたの?櫻井くん」
「ほぇ?」
ニノの後を追ってキッチンへ行ってしまった愛しい妻の後ろ姿をぼんやり見送っていたら
相葉くんに急に話しかけられて
俺は、声をひっくり返しながら相葉くんを振り向いて見た
「あ、ごめん……なに?(汗)」
「ん〜、だからさ
松本くんの濃い男前オーラにはもう慣れたのかなぁと思ってさ」
「(濃い男前オーラって?(汗))……ああ、まあ……うん、ぼちぼちね(苦笑)」
俺は、“濃い男前オーラ”の意味はイマイチ解らなかったものの、適当に返事をした
でも、相葉くんはそんなコトは一向に気にならないらしく
相変わらずニコニコ笑って話しを続けた
「でもさぁ、本当にえらいよねぇ、櫻井くんってさ」
「は?偉いって、何が?」
「んん〜」
相葉くんは、うなり声をあげながらテキーラを口に含んで
リビングの床に胡座をかいて座った
俺も、同じ様にしてその隣に座る
それを見て、相葉くんは掴んだままの(笑)テキーラを俺のグラスに注ぎ足した
「だってさぁ、俺は無理だけどなぁ
ニノの元カレなんかと酒なんか飲んだ日にゃ、嫉妬で相手をボコりそうだもん(笑)」
「ああ、そう言うことか(苦笑)」
俺は注ぎ足してもらったテキーラをクピクピ飲みながら、ちょっと苦笑いをした
「……俺だって嫉妬してるよ……多分、相葉くんがニノの元カレに遭遇する時よりもしてると思うよ
でも、それ以上に、智くんの気持ちを大事にしてあげたいからさ……」
「だから、それがえらいって言うんだよ(笑)」
相葉くんは、ちょっと赤い顔でにっこり笑うと
俺の肩に腕を回した
「俺はさぁ、結構自分勝手だからそーゆートコ
ニノがどう思ってようがさぁ、ニノの昔の男なんて、俺のニノの(ぴー)を(ぴー)したってだけで許せないもんな!
あははは!!」
「……相葉くん……もう、伏せ字っすか(汗)」
どうやら、始めから飛ばしてテキーラを飲んでいた相葉くんは、もうかなり酔いが回って来てしまっているらしい
ニコニコ笑いながら、バキュンな単語使い始めた(笑)
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