第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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その日
結局、母さん(とその旦那)は帰って来なかった
理は、母さんはどうしたんだと訊く俺に、一晩中俺を抱いている途中で
母さんたちは旅行へ行っているのだと告げた
…何でも、理が新婚旅行をお膳立てして
つい先日、地中海クルーズ10日間の旅とか言うのに行ったらしい
つまり
暫くの間、母さんはこの家に帰って来ないと言うわけだ
「…母さんが……泊まりで……俺に、遊びに、来て欲しいって…言ってた……あの、話は……嘘なのかよ…」
いい加減、多分、お茶の効果は切れていたに違いなかったんだけど
これまた知り合いに貰ったとか言う
精力を持続させる効果があるお茶を飲んだ理の、果てない攻めに
俺はもう抵抗するコトを諦めて、ただ人形のように理に揺らされていた
そうして揺らされながら、自分をハメた理に文句を言ったら
理が俺を突き上げながら笑った
「いいや?確かにそう言ってたよ?
ただ、ちょっとした手違いで留守にしてるだけさ(笑)」
「………何が、手違い、だよ………」
「良いじゃないか、もう………こうなってしまったら、全部後の祭りさ
…………そうだろ?」
「………………知るか」
俺は、ゆさゆさと揺らされながら、ぷいっとそっぽを向いた
「ふふっ………ほんと、カズは可愛いな(笑)」
「……るせぇ、バカ」
「なぁ、カズ…………お前、彼氏と別れろよ」
「!!………ばっかじゃねぇの!?////」
俺は自分の上に覆い被さった理の胸を、両腕で押して退けようとした
でも、全然力が足りなくて理の体はビクともしなかった
「……て言うか、どうせ別れることになるだろ?」
「!!///」
理は俺の腕を掴んでそう言うと、にやりと笑った
「お前さ、彼氏と随分長いこと付き合ってんだろ?
どうせお互い惰性で一緒に居るようなもんなんだから、別れる良い機会じゃないか」
「!!!………ざけんなッ!!!!/////」
「Σうわっ!」
俺は残っていた渾身の力を込めて、理の体を突き飛ばした
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