第24章 初ガチ喧嘩、の巻
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(あぁ……何でかな……
……何だか全てがぼやけて滲んで見えるよ……(泣))(←何でって、泣いてるからでしょうが)
俺はやっちまったぜって顔で俺を見ている智くん(←注:あくまで翔くんにはそう見えているだけです)をぼんやり見ながら立ち尽くした
「しょ、翔くん、あの……誤解しないでね?」
「ふふ……誤解?何がだぃ智くん(泣)」
「だからその、僕、このレストランには二ノと来たの
そんで、潤くんとはまたまた偶然会っただけだから…」
(偶然?……本当に…?)
前回と余りにも同じシチュエーションに、違うと思いながらも沸々と疑惑が胸に広がって行く
(……本当は、偶然じゃなくて……偶然を装って密会してたんじゃないの?)
黒い嫉妬の炎が
胸の奥でくすぶって揺れる
「……智くんは、よく偶然松本くんに出会うんだね……この、会員制高級レストランで」
「……え?///」
「でもさ……そんな偶然なんて、本当にそんなにあるのかな?」
「そんなコト言っても……僕だってそう思うけど、でも…///」
「……智くんはさ」
俺は、垂れ続ける涙を拭った
「松本くんがココの会員だって知ってたよね?」