第5章 リビング
「我慢するの大変だったんですから」
「でも、ちゃんと気づいてくれてたんですね」
リビングに入っても離れたくなさそうに頬を寄せてきてくれる。
「誰にでもやってるわけじゃなかったんですよね?」
「はい、山下さんだけ。…私でドキドキして欲しくて…」
長ソファを見つけて、できるだけ優しく、そっと彼女を横たえる。
彼女の腕をほどくと、横たわった身体の曲線は妙になまめかしくて、まくれ上がったTシャツの下に派手なレースのパンティが見えてしまった。
「ずっとドキドキさせられてました。…いつも応えられなくてごめんなさい」
下着を見てしまわないように、彼女の髪を撫でながら、顔にいくつもキスの雨を降らせる。